本人には自覚が無いので動こうとしますが、だいたい2メートル四方から出られないそうです。これは、自分の体が地面に縛られている状態で、地縛霊といいます。この状態から成仏するには、体を前後左右に動かすのではなく、上へ上がると解放されるようです。
もしこうした状態になったときは、その場所から動けないので、私の話を思い出して上に上がるという意識をもつと、自分の魂がスーッと上がっていきます。
これを日本語で「浮かばれる」といいます。自分が死んだことを認識してないと体が浮かび上がらず、魂が上に上がりません。これを「浮かばれない」といいます。そして、「浮かぶ」「浮かばない」という言葉は何百何千という使い方をしますが、「浮かばれる」「浮かばれない」という使い方はこのときだけです。
小林正観
覚えておこうと思いました。なぜ「地縛霊」と呼ぶのかも腑に落ちました。
抽象的だと言われる日本語ですが、結構理にかなった?的を得た?表現をする言語だなと思います。
浮かぶことが「できる」という意味で、浮かばれる、という表現をするそうです。
「そんなことをしたら死んだ親父さんが浮かばれないよ」を英語で言うと?
日本人が陥りがちな思考として、日本語をそのまま英語に直訳しようとしがちな点が挙げられます。
そのまま直訳してしまうとこんなカンジ。
Your father’s spirit can’t float if you do such things.
泳いでいてぷっかり浮くことができないのかな?浮き輪かビート板か取り上げたのかな?という状況になってしまいます。
「浮かばれない」というのは日本語独特の表現なので、言い換える必要がありますね。
浮かばれない、というのは、成仏できない、つまりあの世に行けない、ということを指しているので、
Your father’s spirit can’t cross over if you do such things.
という英語表現になります。
死後の世界の考え方の違いが、はっきりわかる2つだと思いませんか。
意味は違うけれど音が同じ言葉(紙、上、神、髪など)にもきっと意味があるはず。
日本語って面白いですね。
思い、想い、重い、オモイ
思いは重い、想いは重い。
執着や未練の思いがあると、それが重しとなって、地面に張り付いたまま、魂が浮かぶことができないそうです。
死んだときに未練を捨てていくと、浮かび上がることができるそうです。
浮かぶぞ!という意思の力じゃ浮かび上がることはできないらしいです。
ほんと、日本語ってよくできてる。
言語と文化の結び付きって面白いですね。
言霊、という思想、転生輪廻、という思想、八百万の神、という思想。
なんて奥ゆかしい。日本大好きです。
「ゴースト ~天国からのささやき」というアメリカの海外ドラマでも、成仏シーンでは、光のさす方に歩いて行っていました。
ちなみに、霊感のある主人公の女性メリンダが助けを求めてくる霊を助けたり説得したりしつつ日常を送るストーリーです。ホラーではなくグロ無しなので、安心して観ることができます。
メリンダの旦那ジムが、すごく魅力的です。優男で救急救命士で良き理解者でマッチョで二枚目です。
アメリカの、死後に対するひとつの認識も垣間見ることができます。まあドラマなので誇張や偏りがあるかとは思いますが。
ところで、アメリカのホラーは基本的にめちゃくちゃグロいですよね。観ていて「痛い」「激しい」「苦しい」「サイコパス」という恐怖。
日本のホラーもグロいものが増えてきましたが、私のイメージとしては、日本の恐怖は「じっとり」「じとー」っとした感じ。終わってテレビを消してもまとわりつくような、そんな感じ。
普段ホラー系はほとんど好んで観ませんが「American Horror Story」は何シーズンか観てしまいました。
同じキャストでシーズンごとに違う配役違うストーリーテーマという変わったつくりのドラマになっています。グロくても耐えられるなら、ぜひ。
お読みいただきありがとうございました。