私たちは皆、箱のなか

英検を受ける大人が存在することを子どもたちは知らない。

大人も受けるよ、と言うと、えーーー!と言って子どもたちは驚く。

受験も授業もないのに、何のために???

そう思ってしまうのは仕方がない。

だって君たちは箱のなかにいるのだから。

子どもたちは、それこそマインドフルネスで学校生活をおくる。

自分の見ているものが世界の全て。

英検の試験会場は準会場になっているのはだいたいが自分たちの通っている学校で、

一緒に受験するのは、自分と似た者、馴染みのあるクラスメイトや他学年の子だけなのだ。

自分たちのための試験なのだろうと無意識に思い込む。

もし落ちたら恥ずかしいと想像してしまう。

ちっぽけな箱のなかで、下手だ、苦手だ、嫌いだと自分や他人に呪いをかける。

こんな世界もあるよ、と子どもたちとの会話の端々で伝えられたら、

彼らは少しは気が楽になるだろうか。

シェアする
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次